033 2022年10月27日号
（10月20日（木）朝刊から10月26日（水）朝刊まで）

　先月就任したばかりのイギリスのリズ・トラス首相は20日、辞任の意向を表明しました。看板政策だった大型減税が金融市場の混乱を招いた末に撤回に追い込まれるなど、政権の混迷が続いていました。就任約1か月半での辞任はイギリス史上最短となります。

　20日の東京外国為替市場で円相場は一時1ドル＝150円09銭まで下落しました｡バブル期の1990年8月以来、約32年ぶりの円安水準を更新しました｡1ドル＝115円台だった年初から35円も円安が進んだことになります。急激に進んでいる円安は、私たちの生活にどのような影響を与えているのでしょうか｡様々な立場に立って、よい面、悪い面を考えてみましょう。
【参考記事　10月22日　９面】

　政府は21日、衆院選の小選挙区を「10増10減」し、区割り変更を行う公職選挙法改正案を閣議決定しました｡「一票の格差」是正を求める最高裁判決を受け、格差を２倍未満に抑えることが目的です。区割り変更の対象は過去最多の25都道府県、140選挙区に及びます。区割りが変更される都道府県はどこか、記事で確認してみましょう。なお、都道府県ごとの選挙区数の配分は、人口比を重視する「アダムズ方式」が適用されています。

　ウクライナ侵略による日露関係の悪化や燃油の高騰、サンマ、イカといった主要魚種の不漁｡味覚の秋が深まる中で、漁業者の苦境が深刻さを増していることが紹介されています｡また、日本での一人あたりの魚介類消費量も2001年度をピークに減り続け、2011年度以降は肉類を下回っています｡その一方で｢庶民の味方｣と呼ばれてきたサンマやイカの値段は、近年の不漁にともない急上昇しています｡

　イギリスのリズ・トラス首相の後任として、与党・保守党のリシ・スナク氏が就任しました｡インド系、ヒンズー教徒、非白人としてイギリス史上初の首相で、42歳での就任は過去約200年で最年少です｡イギリスの首相の選び方と日本のそれとを比較してみましょう｡